2011年8月4日木曜日

Finis SWIMSENSE ファームアップしました

1.0.1.8B2にアップデートしてみました。 さて、何が変化したかはまた今度。 バッテリーですけど、ファーム1.0.1.6で
非スイムモード 150+hours
スイムモード 12+hours
と大幅に増加していたので、3-4日で減るのはおかしい?と 思っていましたが、チャージ台に嵌めたままで放置した時に 放電した、かつ充電が満充電ではなかった、為かなと思われます。 まぁもっと使っていればいろいろわかることもあるでしょう。

2011年8月3日水曜日

Swimsenseの欠点?

使用可能時間が少ないと思っていましたが、7/28に使って少し充電したのですけど、5日後にはほぼ電池が無くなっていました。ファームウェアのアップデートで改善されるかもしれないけど。

2011年7月29日金曜日

FINIS SWIMSENSE フィニス スイムセンス その3

一応注意ですが、これまでの内容も含めて、ソフトのバージョンアップやファームアップで変更される可能性があることをご注意下さい。あと書いている内容が正確とは限りませんので、この内容通りにオペレーションを行ってなにか不具合が生じても責任は取れませんので、自己責任で。きちんとマニュアルを読んでから使いましょう。

さて、前回まででPCで使う連携ソフトウェアのレビューをしましたが、今回は主に本体のみでどんな事ができるのか?をレビューしてみます。ちなみにswimsenseですが、着けて泳いでも全く違和感ありません。昔Gショックを着けて海で泳いで、とっても腕が重かった(時計が抵抗になって)のを覚えていたので、少しは抵抗あるかな?なんて思ってましたが、全然気にならない、というか違和感ないです。開発の時にかなりこの点には気をつけたのではないのでしょうか?素晴らしいです。

さて、swimsenseは電池のもちが今ひとつなので(これも最新ファームでは長くなっているみたいだけど)、使わないときにはスイッチオフにしていると思います。腕につけた状態がこんな感じ。

ここで左上のボタンを押すと下のような時計の画面になります。

この画面がオペレーションのスタート画面といった感じ。右側のボタンを押すと(上か下)、次のようにモードが変わります。順番はこの通りとは限りませんが、まず泳ぐ時に使うSWIMモード
で、ストップウォッチになるモード。
それから、過去のデータが見れるHistoryモード
本体の設定をするConfigモード
電源をオフにするモード
本体に記録されたデータを削除するモード
さて、ここでSWIMモードを選択します。モードの選択は左上のボタンを押します。
この状態で、右上のSWIMというボタンを押すとトレーニング開始で記録が始まります。泳ぎ始めに押すと良いでしょう。トレーニング中は右上ボタンでPAUSE、右下ボタンでSTOPです。それぞれの意味は初回のレビューの通り。この表示の時、左上のボタンを押すことで、様々な表示モードに変えることができます。様々といっても中央のでかい表示はトレーニングのトータル時間(レスト含む)です。自分的には泳いだ距離とかLAPタイムとかを大きく表示して欲しかったですが、自分のバージョンのファームウェアでは無いようです。ファームアップデートが可能なので、こういうのも将来どんどん改善される可能性もありますね。

さてさて、練習が終わって今日のデータを見てみるか、という場合について。その場合、Historyモードを選択します。選択するとWorkout #(#は数字)という具合に本体に記録されたworkoutを右上下ボタンで選択できますので、見たい記録をこれで選びます。ちなみに本体には全部で14本のworkoutが記録できるようです。14本になったら古いやつを上書きしていくそうです。さてさてここでWorkout2を選択します。選択すると次のようなデータを閲覧できます。
まず、トータルの練習時間とそのうちのレストタイム。

次に泳いだ総距離とLAP数(往復の回数)
そして、平均ストローク数と100mの平均タイム、それから総消費カロリー数。
で、同じようなデータを4泳法ごとに見ることができます。見れるのは4泳法毎のトータルの泳いだ時間、距離と平均ストローク数です。下のモードで左上ボタンを押してセレクト。
で、実際の表示はこんな感じ。右上下ボタンでデータの種類を変えることができます。
つぎにインターバル毎のデータを閲覧できます。
自分は5本(5セット)泳いだので、それぞれについて泳いだ総時間、平均ストローク数、100m毎の平均ラップタイム、消費カロリー、泳いだ総距離と消費カロリーが表示されます。これもすばらしい。
使ってみてわかりましたが、これは想像以上に使える感じ。あとは心拍数も一緒に記録できたらもはや最強、これだけで後はいらない状態でしょう。データを蓄積してトレーニングするのが好きな自分のような人間にはたまらないアイテムです。お勧めです。

2011年7月28日木曜日

FINIS SWIMSENSE フィニス スイムセンス その2

前回はざっとレビューしたのですが、だんだんシステムがわかってきたのでここで整理してみます。まず、ソフトですがswimsense bridgeというadobe AIRのソフトが必要です。先日のレビューの後にLinuxでもひょっとしたら動くのでは?と思い、AIRをLinuxマシンにインストールしたらswimsense bridgeもLinuxマシンにインストールできて、しかもデータの取り込み、アップロードもOKでした。すばらしい。

さて、このbridgeは基本的にswimsense本体のマネジメントを行う為のツールです。できる操作は、swimsense.comへのデータのアップロード、swimsense本体のファームウェアの更新や設定のみです。

uploadしたworkout一覧の下にあるUPLOADED WORKOUTSというリンクをクリックすると、ブラウザでswimsense.comが立ち上がり、データの詳細な閲覧などはそこで行います。

右下の方に1600 meters - Japanという表示がありますが、これが今回自分がアップロードしたデータです。いろいろな国の人がデータをアップロードしていて、少し連帯感っていうか楽しい感じがします。この画面の右上のLOGINを押して自分のアカウントへログインします。bridgeで一度ログインしているのだから、ここはログイン画面は飛ばして即自分のアカウントの画面を表示して欲しい気もするけど。で、swimsense.comの自分のアカウントへログインすることで、様々なデータの詳細を見ることができます。つまり今流行のクラウドっていうのでしょうか?webベースのアプリケーションになっています。下が今回のいわしのワークアウトになります。トータルで3000m泳いだのですが、測定したのは600mのロング2本の前にアップで軽く流した2本と、ダウンで最後に泳いだ1本の合計4セットです。

全部Fr.で泳いだのですが、なぜか500m位Ba.としてカウントされてました。これはswimsense本体のつけ方の問題かも。上にある時系列図の具体的なセットをクリックすると下にその泳ぎの詳細なデータが表示されます。自分のデータは4セット目のFr. 600mのデータです。Lapが24lap(折り返しで1lapとカウントするみたいだ)、ストローク数は左右で1カウントするみたいです。Stroke Count Over Timeっていうのを見ると、泳いだ距離ごとのストローク数の変化が見れますが、自分の場合後半になってものの見事にストローク数が増えています(ただ、途中11回とかあるけど、これは水中でswimsenseを確認した為だと思う。10回というのも9.5とかじゃないだろうか?)。SWOLFスコアは前回よりも低くなった。ロングで泳いだせいもあると思うし、今回はFr.オンリーで泳いだ為だろう。

swimsenseをPCに接続すると、中の生データが見れるので、そのうちWebベースじゃなくて単独のアプリも作成されるんじゃないだろうか?iPhoneやiPad向けのアプリなんかも簡単に作れそうです。dropbox辺りにデータを置いておくとiPadで見れるようなアプリがあると便利かも。ないなら自分が作ろうかな?なんて。時間があればですけど。

さて、長くなったのでPCを使ったデータ閲覧に関してはここまでにして、次は本体のみでどの程度データを見る事ができるのかをレビューしたいと思います。 一応注意ですが、これまでの内容も含めて、ソフトのバージョンアップやファームアップで変更される可能性があることをご注意下さい。あと書いている内容が正確とは限りませんので、この内容通りにオペレーションを行ってなにか不具合が生じても責任は取れませんので、自己責任で。

2011年7月26日火曜日

FINIS Swimsense フィニス スイムセンスのレビュー

久々のガジェットレビュー。

たまに走ったりする時にはラン用の時計でデータが取れるのですが、水泳の記録って難しいと思っていました。
それに一人で延々長距離を泳いだりすると、ラップ数を忘れて途中でいくつ泳いだのかわからなくなったりします。
ずっとスイムのデータが取れれば良いなぁ、と考えていましたがどうやらラップを自動でカウントできる
ウォッチタイプのデータロガーが2種類あることを最近知りました。
1つ目はsportcount社のPool-Mate Proです。2つ目が
今回紹介するFINISのSwimsenseです。
Pool-Mateには本体のみでデータを記録できるバージョンもありますが、このどちらもコンピュータにつないでデータを蓄積できます。これらのレビューと比較はDC Rainmakerさんのページで詳しくレビューされていますが、電池の持ち時間がpool-mateは普通の腕時計程度(1年位)でswimsenseは8-16時間程度である事と、swimsenseは泳ぎの種類を判別できる事(自由形、平泳ぎ、背泳ぎ、バタフライ)と、時間や距離ごとのストローク数をカウント可能なこと(pool-mateはトータルでいくつ、だけのようです)。PC用のアプリケーションもpool-mateは専用ソフトですが、swimsenseはadobe AIRを使ったソフトとWebアップロードという形式(アカウントを作成しないといけない)です。pool-mateの大きさと電池の持ちには惹かれましたが、自分的にはどうしてもストロークカウントは外せないので、swimsenseを購入しました。
さて、先日トータルで2000m泳いだので、今回簡単にレビューしてみます。
まず外箱、内箱、本体です。

箱も本体の収納も貴重品といった感じで丁寧な感じ。多分に演出なんだと思うけど、こういう「良いものを手に入れた感」って買い物において重要かもしれない。実質的な不備はないけど、ビニール袋に包まれて無造作に箱に入っていたりすると、貴重なものを購入した、という感覚が薄いかも。

さて、本体ですが思ったより薄いです。裏側には黄色の滑り止めっぽいプリントがあります。とっても軽いし、腕につけても大きさは全然気になりませんでした。腕にはめると腕の幅より大きくないので引っ掛けたりぶつけたりといった心配もあまりなさそうです。

で、次がswimsense本体を置いてPCと接続するためのドックです。

ドックですが、一応上下の向きはあるようです。

さて、このアイテムですがiPodなどと同じでまずはPCに接続しないとはじまらない感じです(実は単体ではスイッチの入れ方すらわからなかったのでスイッチを入れていないので、ひょっとしたら本体のみでもOKかも)、PCとUSBで接続してswimsense.comに接続してアカウントを作成します。アカウントのページにログインするとswimsense bridgeというAIRアプリケーションのインストールが可能になります。また本体ファームウェアのアップデートもこのソフト経由で可能です。finisのblogを見ると結構アップデートしている模様。ちなみに現在は1.0.1.8のベータが最新ですが、1.0.1.7は不具合があるようなので、ベータを使わない場合は1.0.1.7以下で使用して下さいとのこと。

使い方ですが割と簡単で、本体の4隅にボタンがそれぞれありますが、左上が選択/電源ON、左下がEXIT、右は上と下で項目の選択に使います。一番最初に個人データなどの設定が必要です。右ボタン上下でconfigを選択して、プールのサイズ(25mとか50mとか)、時計をはめる腕(右か左)、性別、年齢、体重、時間の表示方法(12H/24H)、時計合わせ、などをします。

実際に使う時は、電源を入れて右のボタン上下でSWIMモードを選択し左上でセレクト、あとは練習中に使うのは右上のボタンがPAUSEで右下がSTOPです。説明書を見ると、PAUSEはインターバルの時に押す、STOPは練習終了か長時間のレストの際に押す、という感じ。STOPを押してもデータをアップロードしたときには分割などされないのであまり気にしないで良さそうです。泳ぎ始めるときには右上のボタンを押してSTARTします。

bridgeを使ってswimsense.comに自分のデータをアップロードするのですが(公開/非公開の設定可)、アップロードした後のswimsense.comの自分のページがこんな感じ。

単一の日、週間、月間、全て、の単位で記録を見ることができます。右にある横棒のグラフはそれぞれの泳ぎ毎の距離です(表示では週間になっていますが、まだ1日だけの記録です)。
ちなみにこの日はバタフライもやりましたが、見事にフリーとして記録されていました。
狭いプールですれ違いに気をつけて泳いだせいなのか、自分が下手くそのせいかわかりませんけど。
で、具体的なデータの中身が以下のような感じで見ることができます。


一番上のグラフが横軸が練習時間でバーがそれぞれ色分けされた4種目の泳ぎ(距離と時間)、あとはペースやストローク数(設定したプールの長さが単位みたい。かつ左右で1ストローク)、時間経過でのストローク数変化とSWOLFという水泳の効率に関するスコアです。SWOLFっていうのは初めて知りましたが、単位距離あたりのストローク数と同じく単位距離あたりのタイムの合計です。これはなかなか面白い。通常だと、スピードを上げるとストローク数が増えます。逆にストローク数を減らすとタイムが大きくなります。したがってWOLFスコアが低ければ低いほど効率よい泳ぎが出来ているということです。数字を見ると、ストローク数とタイムの合計のようですが。自分は38-39位ですが、これはどの程度のものなのかちょっと知りたいですね~。ちなみにトータル2000m泳ぎましたが、ドリルやキック練習の時はSTOPにしていたので、記録されたのは1500mだけでした。距離に関してはまったく正確です。

とりあえず一度使っただけですが、記録好きの自分にはかなり良さ気なアイテムです。

2011年4月12日火曜日

今後の余震に関する解析

東日本大震災から一ヶ月が過ぎたが、ここに来て最大の余震なども発生し、まだまだ緊張を強いられるということを実感させられる今日この頃だが、果たしてこの余震は今後どのように推移するのだろう?
以前、当ブログにて地震の数理的なモデルに関して記述しましたが、その中に書いてあります「グーテンベルグリヒター則」と「大森の公式」で簡単に解析をする事ができます。それぞれの説明はそれを読んでもらうことにして、今回は気象庁のホームページから震度1以上を観測した地震に関するデータを取り出して、それを使って解析してみようと思います。以下、厳密にはおかしな所もあると思いますが、おおざっぱな傾向が分かればよい、位のものですのでご容赦を。

さて、今回使ったデータは気象庁の発表した速報データで、3月11日14時46分のマグニチュード9.0の地震から、4月12日午前4時43分のマグニチュード4.2のものまでです。このデータには余震ではないと思われる、九州や沖縄、関西などのデータも含まれていますが、手作業でそれらを除きました。

このデータから地震のマグニチュードごとの頻度(起きた地震の回数)をプロットしたのが下の図です。

赤い線が今回作成したデータで、緑の線は気象庁が報道発表資料で公開した余震の頻度(M7.0以上が3回、M6.0以上が66回、M5.0以上が394回)をプロットしたものです。これを見ると自分が作成したデータは数が少ないのがわかります。そこで今回はこの気象庁発表の余震データをグーテンベルグリヒター則の対数式でフィットしてみました。それが下の図です。
緑色の棒グラフがグーテンベルグリヒター則から導出される地震のマグニチュードの頻度分布の関数です。横軸が地震のマグニチュード、縦軸が起きた回数です。今回はM5付近とM9でフィットするような関数を用いました。このグラフのM7〜M8付近を拡大したのが下の図です。

このグラフを見ると、M7.0辺りやM8.0辺りの頻度がグーテンベルグリヒター則から予想される回数に比べ、はるかに少ない事がわかります。グーテンベルグリヒター則は長時間経った時の統計分布ですので、まだM7.0やM8.0程度の余震の回数が足りない、つまり今度引き起こされる可能性が高い事を示していると考えられます。さて、それではこの余震は今後どのように起きるのかという予想をしてみましょう。今度は地震の余震に関する大森の公式を用います。これも以前説明しましたが、大きな地震が起きてからの経過日数と単位時間あたりの余震の回数を記述する式です。3/11からに経過日数でそれぞれの日毎の余震回数をプロットしてみると以下のようになります。

赤い棒グラフが実際のデータから作成した経過時間ごとの余震の回数で、横軸が3/11日からの経過日数、縦軸が余震の回数です。30日辺りの余震の回数が増加していますが、これは宮城沖と福島浜通りで大きな余震が起きたため、その余震の余震が生じたので全体的に観測された地震の数(震度1以上)が増えた為です。実際は観測にかからない余震もたくさん生じていると思われるので、精度の良いデータを使えばこの凸凹もなだらかになると思われます。また今回は自分の作成したデータと気象庁が公開した余震の回数のデータを比較したところ、データの数が実際のデータの半分ほどしかないことがわかったので、大森の公式でデータをフィットする際にそれぞれ頻度を2倍にして計算しました。このデータから導出された大森の公式は、おおざっぱに書くと、400/(t-1)になります(tは初日からの経過日数)。この式からわかるのは、今回M9.0を起点とする余震の回数が一日あたり1回以下になるにはおよそ400日必要ということです。現在30日ほど経過したので、あと1年ほどは毎日余震が続くと考えても良いことになります。

以上から今後の余震活動について推論すると、余震はあと1年ほど続き、M7-M8クラスの地震が数回起きてもおかしくない、という事になると思われます。まぁ大雑把な解析ですので、厳密な話はできませんが、これからもしばらくは大きな地震に注意した方が良さそうです。

2011年3月28日月曜日

放射性物質汚染地域の広がりの数理的考察

福島原発の事故で大気中に放射性物質が放出された。最初は大気中の放射線量が問題になっていたけど、野菜や牛乳などの食物から基準値を超える放射線量が検出され、同様に水道水からも検出されて、汚染に関するステージは第二段階に入ってきた感じだ。次の段階は、果たして日本はどれだけ汚染されたのか?、という事だろう。普通に考えると、放射性物質の放出源(ソース)である福島第一原子力発電所からの距離が問題で、その濃度はソースからの距離に反比例(拡散方程式の解で言うとexp(-x^2)、xはソースからの距離)して減少すると考えがちだが、実はそれが一般に当てはまるかというとNOなのである。拡散は、例えば水を張ったタライに墨汁を一滴たらすと、それが時間と共に拡がっていくような現象だ。しかし、おおよその放射性物質の拡散の様子は拡散方程式を今回の場合に当てはめて解いてみてもわかるかもしれない。
さて、ここで出てきた物質など(熱なんかもそうなので)の”拡散”のダイナミクスは、一般に拡散方程式という方程式で記述できる。実際にはかなり簡単な場合に限るのだけど、この簡単な方程式でさえ、解析解を求めるのは意外と難しいので、もっと複雑な現象だと現状では数値シミュレーション以外で解を求めるのはほぼ不可能だと言ってよい。
実際に拡散方程式がどのようなものかは、wipipediaの拡散方程式のページなどを参考にしてもらいたい。この方程式を試しに今回の福島原発の事故を想定して解いてみた。正直、あまり科学的には意味のないことなのだけど、自分は今回の数値計算のプログラムを作成して必要なシミュレーションを行うのに徹夜で作業してしまった。少しでも興味を持ってもらえれば良いのですが。
さて、拡散方程式を解く際に一つ重要なパラメータがある。それが”拡散係数”と呼ばれる物質の拡散の具合を表す量で、その値が大きいほど物質の拡散のスピードが速いと考えられる。さて、今回福島原発で放出された放射性物質の拡散係数はいかほどだろう?この拡散係数自体はいろいろな計算方法があり、例えばランダムウォーク理論からも導出可能なのだが、大気ほどのスケールで導出する方法が思い浮かばなかった。というのも、基本的にこの拡散係数は、瓶に閉じ込められたある気体分子の運動などを論じるときに使われるので、仮定している条件が大気のような乱流とか風のような局所的流れを考慮していないのだ。いろいろ考えたのだけど、今回は風速の値からおおよその値を仮定して使うことにした。拡散係数の次元は[距離][距離]/[時間]というものなので、物理量として解釈すると「単位時間あたりにどの程度物質が拡がるか」というようなものだと考えられる。その点、放射性物質は平均的な風の速度で運ばれるので、オーダーとしてはそれほど間違っていないだろう。という事で、今回は4.0m/secという風速から拡散係数を導出した。ちなみに数値計算で用いた長さや時間の単位は、長さが100m、時間は1時間である。
実際の計算だが、2通りのケースについて計算してみた。ひとつめは、福島原発からの放射性物質の放出が1度だけだった場合。2つ目は今回のケースに合わせたのだが、それぞれ放出された(爆発が起きた)初日に加えて、その2日後、4日後、6日後にも放射性物質が放出されたとした場合である。放出量に関しては正確な料が不明なので、一度につき100という数値だけ放出されたとした。

さて以下がその計算結果。まず最初のものが、放出が3/12日の爆発のみだった場合。

横軸は福島原発からの距離(km)で、縦軸はその地点における放射性物質の大気中の量。距離がマイナスなのは北と南みたいな事だと考えてください(同心円状に拡がるので)。これを見ると、1日も経つと放射性物質の量は放出された量(100)の1%程度に減ることがわかります。それでは今度は3/12だけではなく、2,4,6日後にも放出されるとどうなるか?

この計算結果を見ると、放出が一度だけの場合と比べて1週間経っても50km程度の区域内だとまだまだ高濃度に放射性物質が存在していることがわかります。さて、次はそれぞれの場合について、福島原発からの距離が0km、10km、20km、40km、60km、80km、160km、200km、300kmの地点での放射線濃度が時間と共にどのように変化するのかを計算したグラフです。さて最初は、爆発での放出が一度だけだった場合。


横軸が3/12日からの経過日数で、線の色で福島原発からの何キロ離れた地点での数値か区別しています。例えば緑色の線は、原発から10km離れた地点での放射線量の変化を表しています。100km地点より距離の離れた部分は線の色での区別が難しいですが、数値の高いもの程距離が近いと思ってOKです。次に放出が数日おきに起きた場合。

この計算では見ると明らかなように、合計4回の放射線の放出が起きています。合計4回なので合計で400という数値になります。今回の計算ではその1とその2で合計放出量が異なっているので直接比較が難しいですが、200km離れた地点でも3週間程たってもまだ放射線量が1ほど存在していることがわかります。この数値は相対値なので、仮に今回の原発の事故での放出放射線量が1000ミリシーベルトとすると、数値1は2.5ミリシーベルトに相当すると思われます(シーベルトは実際は拡散する量ではありませんが。大雑把に)。
この数値の解釈ですが、3週間で2.5ミリシーベルトの積算と考えると、時間単位にするとおおよそ5マイクロシーベルト毎時、という数値が出てきます。東京都内でも測定されているのは0.2マイクロシーベルト毎時程度ですので、1000ミリシーベルトの放出はかなり大きな見積もりだと思われます。でも割とオーダー的には悪くない計算のような気がします。

ちょっと長くなったので、今回はこの辺で。次あと2回ほど続く予定。
予定:今回の計算で放出量をトータル400じゃなく、4回でトータル100にした場合の結果。それから、160キロより遠い部分の詳細なデータ。チェルノブイリの時との比較。