2021年5月7日金曜日

東プレ REALFORCE TKL A R2TLA-JPV-IV

 前回、静電容量無接点キーボードについて書きましたが、年末に購入した東プレ REALFORCE R2TLA-JPV-IVのご紹介など。


自分が購入したのは、写真のようにアイボリー、日本語配列、TKL(テンキーレス)、APC付き変荷重モデルです。サイズは一般的なテンキーレスモデルと同じで、最近流行りのキー周辺部位を狭くしたコンパクトなものとは違ってメインキー部分とファンクションキー部分、十字キーなどの部分の間にある程度のスペースがあるタイプになっています。近頃はF%キーや十字キーなども省いた60キー程度のコンパクトなものが流行っているみたいですが、いろいろ作業をするには、F%キーや十字キーは独立していた方が作業が捗ると思います(独立していないと、特殊キーとの組み合わせとかで入力になるので、打鍵スピードと正確さが落ちる)。省スペースキーボードはおそらくゲームに使う層向けなのだと思いますが、個人的にはゲームにはそんなに高いキーボードはいらないと思いますが。

東プレのR2シリーズの特徴としては、APC機能とソフトウェアで機能の設定が可能になったという大きな特徴があります。APCはアクチュエーションポイントチェンジャーの略で、キーをしたときにどの位置でオンにするかを変える事ができる機能です。これは静電容量無接点キーボード特有の機能で(普通のメカニカルキーでも似たような事はできますが面倒)、今回購入するときにどうしても試してみたかったものです。後で述べますが、実際は使いこなすまで至っていないのですが。もう一つの特徴がソフトウェアで機能の設定が可能になったという点ですが、これまではDIPスイッチで設定していたものが、PCにインストールしたソフトウェアで設定可能になりました。よくあるキーボード設定ソフトだと、ソフトをインストールしたPCでだけ機能が発揮できましたが、このキーボードの場合、PC上の設定ソフトで設定を行うと、その設定がキーボードに保存されるので、別なPCなどに繋ぎ変えても同じく使えます。これは非常に重要な点です。

キーボード自体は一般的なテンキーレス形状で、配列は日本語です。好きモノには英語配列を選ぶ人が多いのですが、今回自分はあえて日本語配列を選びました。理由としては、日本語の文章を多めに書きそうなので、リターンキーが大きいのと、日本語入力のONOFFが独立キーで可能、という点が大きかったです。もちろんそれらの機能もPCにキーリマップ関係のソフトウェアをインストールすれば自由に設定可能ですが、自分が使うすべての計算機で同じことをするのが面倒という理由で、自分はキーリマップソフトの使用はやめてしまいました。さらに、実はリモートで計算機を使う時に、ローカルPCにインストールしたキーリマップソフトのおかげでえらい目にあう場合があると気が付いたからでもあります。そういう理由で、キー配列などの特殊な設定をした場合、ソフトウェア上ではなく、キーボードのファームウェアレベルで動作するキーボードがどうしても必要でした。

キーボードのキーキャップのプロファイルは、Cherryっぽい感じですが、完全に同じという訳でもないです。東プレのキーボードの特徴ですが、きーぼど基盤とキースイッチの構造から、ベース部分を薄く作れるので床面からキートップまでの高さが低いという点があると思います。一番下のキーで計ったらだいたい3cmでした。

プロファイルは軽く円孤を描くシリンドリカルなタイプで、筐体自体が上部にかけて傾斜がついています。キーボード裏にはさらに傾斜を付けられるように足がついていますが、自分は机上にぴったり這うような低めの方が手首など疲れにくいので足は立てずに使っています(個人ごとに好みは違うと思います)。

前に紹介したLenovo K500と並べると大きさがわかると思いますが、外周などを狭くしたK500に比べてもそれほど小型にはなっていません。自分とくにコンパクトさにはこだわらないのと、横にマウスなどのポインティングディバイスを置いても邪魔にならないので(テンキー付きだと、手の横移動が増える)特にサイズに関しては問題ないです。


付属品ですが、キーキャップ抜き、CtrlキーとCapsLockキー、それと2種類の厚さの異なる黒いキースペーサーが付属します。スペーサーを入れることによって、キーを打った時の底打ちまでの距離を変えることで、キー入力の物理的な深さを変えるアイテムです。キースイッチ自体はAPCで入力の深さを変化させられますが、さらに厚さの異なるスペーサーを取り付けることで、3種類(1.5mm、2.2mm、3mm)のスイッチのキー入力の深さに加えて、物理的なスイッチ入力の深さも3種類(スペーサーなし、2㎜、3㎜)を選べるので、9通りのキー入力の設定が可能になります。これだけあれば、かなりこだわりのある人でも満足できるポイントは見つかるのではないでしょうか?


さて、キーボードのカスタマイズ性ですが、PCにインストールしたソフトウェアから行います。

まずはAPCの設定です。これは各キーをどの程度押した時にスイッチがONになるかを全キーに関して設定できます。深さは1.5,2.2,3.0mmです。自分は一番浅い1.5mmで使っていますが、非常に快適な打鍵感です。キーを上から少し押さえただけでキー入力ができるので、キーを底打ちさせずに軽い感じでキー入力ができるので入力スピードが早い上、力が要らないので疲れにくいです。この設定はソフトウェアで簡単に可能なので、自分好みの設定を簡単に見つけられると思います。設定画面では全キーを1.5mmにしていますが、もちろん個別のキーごとにAPCの深さを設定することもできます。


次に特にゲーム向けの機能だと思いますが、特定キーのロック機能です。これはLock有効にして、無効にしたいキーを設定しておけば、そのキーが無効になるという機能です。画面では全角/半角キーとWinキーが無効になっています。他のキーも任意で無効に可能なので、CapsLockや余計なキーを無効にしたい人には有効な機能だと思います。


自分のキーボードにはRGBが搭載されていないので設定ができなくなっていますが、RGB付きのキーボードの場合、RGBというタブで様々な光り方などを設定できます。自分はヒカリものは基本的にオフにするので(理由は簡単で消費電力があがると問題が起きやすいから)付いていてもオフにすると思います。
あとは設定タブで行った設定のキーボードへの保存や、CapsLockとCtrlキーの入れ替え、インジケーターLEDの光りかたの設定(色と明るさ)、ファームウェアアップデートなどが行えます。自分はもちろんCtrlとCapsLockの入れ替えを行っています。もっとキー配列のリマップができると良いと思うのですが、付属するキーキャップがCtrlとCapsLockのみなので今後もおそらく無理でしょうね。


上述したように、設定可能なのは基本的にAPCとCtrlキーのリマップ程度だと考えれば良いと思います。昨今のフルカスタマイズ可能なキーボードに比べると、かなり設定可能な範囲は少ないです。

さて、カスタマイズと言えばキーキャップですが、REALFORCEのカスタマイズの幅を大きく減らしているのが、独自なキーキャップだと思います。

REALFORCEのキーキャップを外すとわかりますが、最大の特徴の静電容量無接点スイッチのキーキャップコネクタは現在デファクトスタンダードなCherry互換とは違っています。

Cherry互換なキーキャップと比較してみると、構造の違いがはっきりわかります。


静電容量無接点スイッチは、土管型の差込口に縦方向に切り込みのあるキーキャップになっていますが、Cherryのものは、十字キーのオス端子にメスのキーキャップを差し込む形状になっています。写真のCherryタイプのキーキャップの十字キーのメス端子の円形の外周は東プレのキーのものとあまり変わらないのですが、縦方向にスリットが入っていないので、そのままでは差し込めないです。逆にCherry互換の十字部分の縦方向にスリットを形成すれば取り付けられる可能性もありますが、果たしてそれでちゃんとした打鍵感が得られるかは?です。一応色違いのキーキャップはオプションで発売されていますが、1万5千円ほどするので、よほどの理由が無ければ購入対象にはならないと思います(少なくとも自分は欲しくない)。こういう独自規格は特許の絡みがあるのかもしれませんが、世界で日本製品がイマイチ売れない原因の一つであるような気もしてちょっと残念であります。

ハードウェアとソフトウェアについて長々書きましたが、キーボード自体の品質、打鍵感は素晴らしいものがあります。実はこの文章は別メーカーの赤軸キーボードで書いているのですが、それとは全く異なる打鍵感です。赤軸と比較すると、かなり柔らかいキータッチで、赤軸がスイッチを入れる感じで入力するのに対して、REALFORCEの方は、キーボードの表面をなぞる感じの打鍵感です。これはかなり好みが分かれるかもしれませんが、大量の文章を入力するような用途に対しては非常に疲れにくくて良いです。半面、FPSなどのキーボード入力を使うPCゲームなどでは、入力感が乏しくてイマイチだと思います。PCゲームに使う場合は、シートを敷いて浅めの入力にした方がいいかもしれません。なかなか高価なのでちょっと試すというわけにもいかないかもしれませんが、お財布に余裕があり、かつゲーム用途ではなくて、文章をたくさん打つ目的ならお勧めできます。ただ予算が厳しく、一台選べと言われると、他のメカニカルな赤軸キーボードあたりをお勧めすると思います。

静電容量無接点キーは一度味わうとやめられませんが、こと東プレ製はカスタマイズの狭さと価格がネックだと思います。最近、中華製の静電容量無接点キーのキーボードを売っているのを発見しました。さらに東プレのスイッチ用のカスタマイズ部品も結構売っているようです。ただ、カスタマイズするには東プレのスイッチをバラす必要があるようで難易度は高めっぽいです。機会があれば、中華製の静電容量無接点キーのキーボードも入手してみようと思っています。


静電容量無接点キーボード

 自宅で仕事を多くするようになったのと、文章を書く作業が増えたのと、リモートで計算機に接続する際の問題もいろいろあって(詳細は省くけど、キー配列とかマップの問題)、自宅でメインで使っていたキーボードに不満が出てきて去年の秋以降にいろいろとキーボードを物色しています。昔から基本的にキーボードは東プレのREALFORCE一択なのですが、自宅で使っているのは89Uという、たしか一番最初に発売されたUSB接続タイプの89キー日本語キーボードなのですが、こいつはキーマップを変更できないので、Ctrlを使ったショートカットを多用する身としては、なかなか辛いものがありました。それでも自宅ではさほど長文は打たないので特に気にはしていませんでしたが、コードを書いたり、長文を打ったりすることが増えたので、新型のREALFORCEを買おうと思った次第です。実は新型(R2シリーズ)が出た当初も買おうと思ったのですが、種類が多すぎのうえ、しばらく入手困難だったのですっかり熱も冷めて忘れていたのでした。東プレのページを見るとわかりますが、REALFORCEシリーズはとにかく種類が豊富で、初心者にはどれを選べばいいのか悩ましいと思いますが、基本的に配列が英語か日本語か、キーボードのサイズ(フルサイズかテンキーレス)、あとは黒かアイボリーという所で大まかに選択して、あとは細かい機能の差で選択するのが良いです。

個人的なお勧めは、テンキーレス、日本語配列で、色に関しては汚れの目立たないアイボリーがお勧めではあります。自分が購入したのは、R2TLA-JPV-IVという型番になりますが、REALFORCEのR2シリーズ、TKLタイプ(テンキーレス)のAPC(アクチュエーションポイントチェンジャー)付き(ここまでが型番のR2TLAを示すと思われる)、日本語配列(JPV)のキーボードです。これはキーの荷重は変荷重タイプ、つまりキーの位置によって押したときの重さが違うタイプになります。キー荷重に関しては、いろいろ説明しているWebサイトがありますが、個人的な好みに依存するので、何も知らない場合は変荷重タイプか全部45gにした方がいいと思います。APCに関しては付いていてもなくても良いと思います。自分はとりあえず試してみたくて付けましたが。


購入したのはビックカメラでしたが、お値段は2万5000円ほどしました。キーボードはPCを購入すると無料で付いてくると思っている人にとっては高価かもしれませんが、文章をとにかくたくさん打つような仕事をしているなら恐らく購入すると満足度は高いと思います。東プレ製のキーボードの一番の特徴はキースイッチが「静電容量無接点タイプ」という事です。キーボードのスイッチは、大きく分けて2種類知られています。一つ目は昔からある機械式で、いわゆるメカニカルキーボードと呼ばれるタイプで使われているスイッチで、これは基本的にアーケードゲームなどのボタンと同じ機構で、押せば回路が繋がり(オンになる)、離すと回路が切断される(オフになる)動作が機械的に行われるタイプです。


これらは上図のように、接点を繋ぐことでスイッチをオンにしています。ただ、この動作に関しても押す力や回路のサイズなどで色々な味付けが可能で、それが最近のメカニカルキーボードのブームを担っていると思います。説明すると長いのでこの辺にしておきますが、メンブレンキーボードも基本的に機構は一緒で、上手の接点部分がゴム製の導電素材でできていて、押すと二枚のシートが密着されることで回路が繋がるようになっています。したがってどうしてもキーを下までしっかり打つ必要が出てくるため、ペコペコとした打鍵感になります。対して東プレが採用している静電容量スイッチは、上図のようなデジタルなスイッチではなく、アナログなスイッチです。例えると、空気入れみたいなもので、ポンプを押す量で出てくる空気の量が変わりますが、どの程度でスイッチをオンにするかは任意で決めることができます。少ない空気の量でオンにすれば、ポンプを少し押しただけでスイッチが入り、多量の空気でオンにするようにすれば、ポンプを押し込まないとスイッチが入りません。前者はレスポンスのいいスイッチになり、後者反応は悪いけど押し間違えの無いスイッチとすることができるわけです。通常の機械的なスイッチと違って、押し込む量で「静電容量」がリニアに増加するので、キーボードの打鍵感も独特の滑らかなものになります。しかも、明確に接点を繋ぐ必要がないので、無接点という機構になります。この東プレのキーボードは当初、業務用だけで販売されていて、一般の店での購入は難しかったのですが、自分は秋葉原で触ってみてその打鍵感に感動してそのまま購入して帰った記憶があります。値段は覚えていませんが、強烈に高かった記憶があります。静電容量無接点キーは機構的に摩耗などしないので(スプリングやプラ部品の劣化はありますが)、非常に長寿命で、当時購入したキーボードは今でも問題なく使えます(ただし、接続がPS/2ですが)。

さて、ちょっと説明が長くなってしまったので、次回購入したR2TLA-JPV-IVのレビューをしようと思います。

2021年5月2日日曜日

Lenovo Legion K500 RGB メカニカルゲーミングキーボード

 LenovoのメカニカルキーボードK500を買いました。メカニカルキーボードで、かつキーカスタマイズが行えるというので興味があったのですが、年末にメール配信で安くなっていたので買ってみた訳です。事前にネットで情報を検索してみましたが、殆ど無かったので、詳細な情報を載せてレビューしようと思います。


1.形状、重さ

まずキーボードのスタイルですが、日本語配列のフルキーボード(106キー)です。フルキーボードですが、一般的なものに比べると横幅が少し小さいと思います。



キー自体が小さい訳ではなく、キーボードの余白部分が狭くなっている為なので、特に打ちにくさはありません。上は東プレの初代Realforceフルキーボード(日本語配列)との比較、下はHHKB Professional BT (英語配列)との比較です。HHKBに比べると大きく感じますが、Realforce比ではややコンパクトです。



重さはカタログスペックで1.7kgで、Realforceに比べると軽いですが、一般的なメンブレンキーボードに比べると重量感があります。キーボード背面には折り畳み式の足があって、引き起こすと若干の傾きを付けることができます。

背面にはゴムのすべり止めが付いているので、机の上に置いた時の安定感は非常に良いです。ケーブルは編み込みの立派なもので、若干固めなので取り回しの際にはねじらない様にした方がいいです。

2.キースイッチ、キーキャップ

次にキーボードで最も重要なキースイッチとキーキャップについてです。写真ではわかりにくいかもしれませんが、キーの素材は触った感じからしてABSではなく、PBTです。触り心地も良く、指紋もあまりつかないので黒でも汚れはあまり気にならないと思います(個人的には白系が好きなのだけど)。



キーのプロファイルはいわゆる一般的なCherryタイプです。


キーキャップですが、スイッチがCherry MX互換なので、キーキャップも一般に売られているキーキャップを付けることができます。これはカスタマイズしたい人には重要ではないでしょうか。ただし問題?なのは日本語配列なので、キーキャップも日本語配列のを入手しないと駄目という事でしょうか。キーキャップを色々変えたい場合、英語配列を入手するのも手だと思います。




キーボードベースの部分が割と薄いのと、取り外し可能なパームレストが付属しているので、キーボード上に手を置いた時の感じは無理なく自然で良いです。ただパームレストを付けると手前側にかなり大きくなります。ちょっとパームレストを片付けた場所を忘れてしまって、画像は無いのですが。キースイッチはカタログでは赤、とだけ書いてありますが、Cherry MXの赤軸レプリカだと思います。打ち心地はCherryの赤軸とほぼ変わりません。メーカー名はLong Huaで、どうやら中華キースイッチメーカーのKailhと同じらしいです(同一メーカー製造)。


ちなみにキースイッチの取り付けられている基盤の上にはシートがあって、軽い防水(耐水)仕様っぽいです。コーヒーこぼしてもすぐには基盤までいかなそうです。

3.打ち心地

実際、打った感じはいわゆる典型的な赤軸の打ち心地で、クリックの無いリニアな打鍵感が好きなら問題ないと思います。キーボードの剛性が非常に高いおかげか、キーを打った時に変な振動などなく、かなりガッチリした良い打鍵感です。音は静音キースイッチに比べると聞こえますが、ノイジーな感じではなくて、低音の気持ちいい音だと思いました(個人的な感想ですが)。打ち心地だけ言うと、自分の中ではトップクラスに気に入りました。ただし、後述する理由で今のところ通常使用のキーボードの位置にはなっていないのですが。

4.カスタマイズ性
このキーボードを購入した一番の理由が、ソフトウェアで全キーがプログラム可能、という点でした。具体的にどのようなプログラムができるのか知りたかったのですが、ネットを見ても全くその情報がなく、自分で買って試してみるしかありませんでした。結論から言うと、自分の目的には足りなく、相当がっかりしました。以下、ソフトウェアについてレビューをします。

キーボードのキーのプログラムは、Legion Accessory Centralというプログラムで行います。こちらのソフトウェアはlenovoのサイトからダウンロードできるのですが、該当するデバイスを繋いでいないと動かないので、事前に試すことはできません。現在(2021年5月1日)、ソフトウェアはVersion: 1.0.1.10211と2.0.4.12011があって、どちらもWindows10で動きましたが、Ver1とVer2の違いはソフトの見た目の違いだけで、やれることは同じです。プログラム可能なのは、大きく2種類の項目で、キーボード照明(キーボードの光り方)とキーにマクロの設定と特定キーの有効化と無効化です。自分はキーのリマップ(CtrlとCapsの入れ替えとかの自由なキーリマップ)ができると思っていましたが、完全に裏切られた、というか実装されていませんでした。こういう事も想定してはいましたが、実際かなりがっかりしました。一応ソフトウェアのスナップショットを載せますが、それで大体の可能なカスタマイズはわかると思います。

一応照明やキーボードマクロの設定は、プロファイルとして複数作ることができます。ゲーミングキーボードなので、ゲームごとに作成するのでしょう。


キーボードのRGBイフェクトの種類は割と多いです。しかし自分は全く興味がないので、オフにしていますが。


キーのリマップで可能なのが、Winキーの無効化とShift+Tab等の無効化のみです。完全にゲーム向けの設定です。


画面に出ているキーボード上のキーをクリックすると、そのキーに設定することが可能な項目がタブで表示されます。画像のように、マクロの設定か、メディア向けキー入力(再生とかストップとかの特殊キーの割り当て)の設定だけです。例えばCapsキーに設定可能なのは、それを押すと再生ボタンを押した事になるキー、あるいは自分で作ったマクロだけです。マクロに関しては割と自由度が高く設定可能でしたが、残念ながらCtrlキーを割り当てるということはできませんでした。Ctrlキーを割り当てるのに近いことも可能なのですが(例えば、CtrlキーをX秒押したまま、みたいな)、そのようなマクロでの割り当てだと、通常使用でのキーのリマップ動作にはなりませんでした。

ちなみによくあるカスタマイズ可能なキーボード同様、ソフトウェアで行った設定はキーボード上に保存されるので、PCを変更してもキー設定等はそのままなので非常に便利です。おそらくソフトウェアさえ対応すれば、一般的なキーのリマップは簡単にできると思われるので、非常に残念でありました。

5.まとめ

自分はコントロールキーはAの左がいい人なので、そのようにカスタマイズ可能である事を期待して購入しましたが、残念ながらカスタマイズは上述したような限定的なものでした。ただ配列に特に不満がなく、複雑なマクロを登録したり、キーボードをキラキラ光らせたりしたい人なら充分に購入を検討しても良いと思います。
個人的には、打鍵感とキーボードの剛性感は最高なので、これでキーのリマップさえできれば、という感じです。66キーなど非常にコンパクトなキーボードが流行している昨今ですが、デスクトップで複雑な作業をするときは、やはりフルキーあった方が便利だし、作業効率も上がると思います。自分には非常に惜しい製品になりましたが、以上を読んでも問題なさそうなら満足度は高いキーボードだと思います。