科学の進歩は普通の人が思っているよりも急速です。逆に世の中は普通の人が考えているよりもわからないことだらけです。日常的なことから最新の科学的知見まで紹介できたら嬉しいです。
ブログの題名はいわしでも頑張れば空を飛べるんじゃないか?夢のあるそしてオリジナルをメザシ鯛という気持ちから。
ここでエピソードをひとつ。とあるプロレスラー、デビュー当時は日本語の話せないブラジル人という設定でしたが、小学校時代の同級生がたまたまプロレスを見に来ており「おい、お前〇〇だろ?」とリングサイドで叫んだそうだ。その時、そのプロレスラーは思い切り「ノー!」と答えたそうだ。
読んだ人に「Are you 〇〇?」と言われても、力一杯「違う!」と答えるのが漢でしょうか。
2011年3月22日火曜日
食物からの健康影響に関する情報
畝山千恵子著「本当の食の安全を考える」
基準値の考え方や、規制科学とピュアな科学の違い、それから実際にどれだけ
食物からの健康影響があるのか解説されています。放射線ではなく、主に残留農薬などに
ついてですけど、基本的な考え方は同じだと思います。
知らないことばかりで自分も勉強になりました。
2011年3月21日月曜日
基準値超えの野菜と今後の展開
量の放射線が検出されたとのこと。それで社会的にかなり不安が広まっているようだ。
たしかに「基準値超え」というと意味もわからず体に悪影響?と不安になるけど、
そもそもこの基準値の設定を考えてみたほうが良いと思う。この基準値、政府発表で「人体に影響なし」と発表があるほど低いレベルだ。なぜそんな数値が基準値なのか?というと、これまた政治的な理由があるのだろう。あと、国内では今回のようにキチンとモニターしているし、日本はこういう点とても安心感がある。しかし国外の食べ物に関してはどうだろう?国外からそういったモニターに関して「信頼のおけない」食べ物がどんどん輸入される可能性を考えると、基準値は小さめにしておきたくなると思う。理由ははっきりしていて、非常に信頼できない対象であるし、全数検査しているわけではないから統計的にフィルターするには基準値を小さめにすることが重要なのだ。
さて、今回の報道を見て思い出したエピソードがあります。統計関係の会議で北京に行ったときのこと、当時、中国の野菜や食べ物、飲料水の汚染がかなり話題になっており、自分は食べ物は野菜、果物はあまり食べないようにしよう、飲み物は水道じゃなくビールとかパックされたものにしよう、などと密かに考えていたのです。出発前に知人に、中国で腹を壊さなかった事は今まで一度もなかった、などと脅された為でもあるのですが。
会議中に中国の研究者の方に接待を受ける機会があったのですが、その時隣に座っていたのが食べ物の汚染と人体影響などに詳しい研究者の方で、少々不安だった自分はその場で正直に自分の胸の内を明かしたのでした。
そうしたら、思いっきり笑われて説明を受けたのが、仮に汚染されていてもこの程度の量なら毎日1年間食べても影響は確率的にしか言えず、無いと考えて問題ないという事。数値も聞いたので、数字で理解する自分はすぐに納得して、急に安心しておいしい中華料理を満喫できたのでした。
さて、その場で食べた中華料理の美味しかったこと!不安や疑いの目で見ていたときには毒野菜にしか見えなかったけど、不安がなくなってそのおいしさを満喫できてとっても良かったです。日本でも中華料理は大好きで中華街にもよく行ってましたが、やっぱり本場の料理は全然違いました。日本では食べたことのないようなものをいろいろ味わえて、また是非行きたいと思いました。
でも、北京の大気汚染だけは洒落にならないくらい酷かったのを覚えていますけど。
出荷停止など農家の人には打撃だと思いますけど、社会的な不安を考えたら仕方が無いでしょう。今後ですが、今は牛乳や水道水、葉物の野菜など主に付着が問題になる種類のものですが、今後は土壌から放射性物質を吸い上げて育つ種類の穀物や野菜、それから食物連鎖の上位にいる魚介類などの汚染が問題になってくると思います。これらに対するモニタリングももちろん行っていると思うけど、その点は日本や日本人の資質からいって手抜きやいいかげんなモニターはないだろうと思えるのは少し安心ですけど。
あと、今後出てくるのは「被曝した」といって健康影響を訴える人たちでしょう。福島原発近郊はともかく、間違いなく東京都内の住民からもそういう訴えが出てくると思う。原因と結果を短略的に結び付けたがる人たちも多いし、心理的なものもあるだろう。人が健康でいるには、必要以上に不安を抱え込んでストレス因子を貯めこまない事だ。ストレスは人を殺すし、腫瘍も作るしろくなことはないのである。
それに、今回のような危機的状況は人間の資質に対する一種の踏み絵になったと個人的に考えている。
普段は自分の事を大きな人間であると見せかけながら、今回は必要以上にパニックになった人、関東は危険だから逃げろ!などと煽った人(しかしそういう人に限って自分は逃げない。要するに自分ひとりだけじゃ不安だから、周りも道連れにしたいだけ)、そういう人は信頼するに値しないとはっきり判明したと思う。シーベルトとか初めて聞いた言葉なのに、その背景もよく知らないで適当な計算をして不安を煽っているT教授みたいな人もいる。まさにバカの極みだとしか言えないだろう。