LenovoのメカニカルキーボードK500を買いました。メカニカルキーボードで、かつキーカスタマイズが行えるというので興味があったのですが、年末にメール配信で安くなっていたので買ってみた訳です。事前にネットで情報を検索してみましたが、殆ど無かったので、詳細な情報を載せてレビューしようと思います。
まずキーボードのスタイルですが、日本語配列のフルキーボード(106キー)です。フルキーボードですが、一般的なものに比べると横幅が少し小さいと思います。
キー自体が小さい訳ではなく、キーボードの余白部分が狭くなっている為なので、特に打ちにくさはありません。上は東プレの初代Realforceフルキーボード(日本語配列)との比較、下はHHKB Professional BT (英語配列)との比較です。HHKBに比べると大きく感じますが、Realforce比ではややコンパクトです。
重さはカタログスペックで1.7kgで、Realforceに比べると軽いですが、一般的なメンブレンキーボードに比べると重量感があります。キーボード背面には折り畳み式の足があって、引き起こすと若干の傾きを付けることができます。
背面にはゴムのすべり止めが付いているので、机の上に置いた時の安定感は非常に良いです。ケーブルは編み込みの立派なもので、若干固めなので取り回しの際にはねじらない様にした方がいいです。
2.キースイッチ、キーキャップ
次にキーボードで最も重要なキースイッチとキーキャップについてです。写真ではわかりにくいかもしれませんが、キーの素材は触った感じからしてABSではなく、PBTです。触り心地も良く、指紋もあまりつかないので黒でも汚れはあまり気にならないと思います(個人的には白系が好きなのだけど)。
キーのプロファイルはいわゆる一般的なCherryタイプです。
キーボードベースの部分が割と薄いのと、取り外し可能なパームレストが付属しているので、キーボード上に手を置いた時の感じは無理なく自然で良いです。ただパームレストを付けると手前側にかなり大きくなります。ちょっとパームレストを片付けた場所を忘れてしまって、画像は無いのですが。キースイッチはカタログでは赤、とだけ書いてありますが、Cherry MXの赤軸レプリカだと思います。打ち心地はCherryの赤軸とほぼ変わりません。メーカー名はLong Huaで、どうやら中華キースイッチメーカーのKailhと同じらしいです(同一メーカー製造)。
3.打ち心地
実際、打った感じはいわゆる典型的な赤軸の打ち心地で、クリックの無いリニアな打鍵感が好きなら問題ないと思います。キーボードの剛性が非常に高いおかげか、キーを打った時に変な振動などなく、かなりガッチリした良い打鍵感です。音は静音キースイッチに比べると聞こえますが、ノイジーな感じではなくて、低音の気持ちいい音だと思いました(個人的な感想ですが)。打ち心地だけ言うと、自分の中ではトップクラスに気に入りました。ただし、後述する理由で今のところ通常使用のキーボードの位置にはなっていないのですが。
4.カスタマイズ性
このキーボードを購入した一番の理由が、ソフトウェアで全キーがプログラム可能、という点でした。具体的にどのようなプログラムができるのか知りたかったのですが、ネットを見ても全くその情報がなく、自分で買って試してみるしかありませんでした。結論から言うと、自分の目的には足りなく、相当がっかりしました。以下、ソフトウェアについてレビューをします。
キーボードのキーのプログラムは、Legion Accessory Centralというプログラムで行います。こちらのソフトウェアはlenovoのサイトからダウンロードできるのですが、該当するデバイスを繋いでいないと動かないので、事前に試すことはできません。現在(2021年5月1日)、ソフトウェアはVersion: 1.0.1.10211と2.0.4.12011があって、どちらもWindows10で動きましたが、Ver1とVer2の違いはソフトの見た目の違いだけで、やれることは同じです。プログラム可能なのは、大きく2種類の項目で、キーボード照明(キーボードの光り方)とキーにマクロの設定と特定キーの有効化と無効化です。自分はキーのリマップ(CtrlとCapsの入れ替えとかの自由なキーリマップ)ができると思っていましたが、完全に裏切られた、というか実装されていませんでした。こういう事も想定してはいましたが、実際かなりがっかりしました。一応ソフトウェアのスナップショットを載せますが、それで大体の可能なカスタマイズはわかると思います。
画面に出ているキーボード上のキーをクリックすると、そのキーに設定することが可能な項目がタブで表示されます。画像のように、マクロの設定か、メディア向けキー入力(再生とかストップとかの特殊キーの割り当て)の設定だけです。例えばCapsキーに設定可能なのは、それを押すと再生ボタンを押した事になるキー、あるいは自分で作ったマクロだけです。マクロに関しては割と自由度が高く設定可能でしたが、残念ながらCtrlキーを割り当てるということはできませんでした。Ctrlキーを割り当てるのに近いことも可能なのですが(例えば、CtrlキーをX秒押したまま、みたいな)、そのようなマクロでの割り当てだと、通常使用でのキーのリマップ動作にはなりませんでした。
ちなみによくあるカスタマイズ可能なキーボード同様、ソフトウェアで行った設定はキーボード上に保存されるので、PCを変更してもキー設定等はそのままなので非常に便利です。おそらくソフトウェアさえ対応すれば、一般的なキーのリマップは簡単にできると思われるので、非常に残念でありました。
5.まとめ
自分はコントロールキーはAの左がいい人なので、そのようにカスタマイズ可能である事を期待して購入しましたが、残念ながらカスタマイズは上述したような限定的なものでした。ただ配列に特に不満がなく、複雑なマクロを登録したり、キーボードをキラキラ光らせたりしたい人なら充分に購入を検討しても良いと思います。
個人的には、打鍵感とキーボードの剛性感は最高なので、これでキーのリマップさえできれば、という感じです。66キーなど非常にコンパクトなキーボードが流行している昨今ですが、デスクトップで複雑な作業をするときは、やはりフルキーあった方が便利だし、作業効率も上がると思います。自分には非常に惜しい製品になりましたが、以上を読んでも問題なさそうなら満足度は高いキーボードだと思います。
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